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​松浦堂Meeting Vol.10

2018.8.19 下北沢Circus

   ゲスト:四角大輔

小松
今日はお越しいただきありがとうございます!
アンバサダーの小松です!

松浦
松浦堂店主の松浦です!

今日はお越しいただきありがとうございます!
早速ですが、本日のゲストはですね。

僕の戦友であり阿吽の呼吸でいろんな苦難を乗り越えてきた方です。

とにかく、生き方が面白い方なんです。

なんていうかな、ものすごくユニークで生きる力があるっていうのかな?

エネルギーがある方なので楽しい話がいっぱい聞けると思います!
お呼びしましょうか!四角大輔さんです!!

小松
よろしくお願いします!
今日はお2人からどんな暴露話が聞けるのか楽しみにしてます!笑

四角
よろしくお願いします!
たぶん、話していくうちに「そうだったの??」ってことがたくさんあるんでしょうねー!
さっき、生きる力があるって言葉嬉しかったです!

 

・・・・・・・・・・・・・・


松浦さんをはじめにご紹介してもらったときに

音楽プロデューサーって聞いてて、

僕も大きな括りでいうと音楽プロデューサーに入るとは思うんですけど。

音楽プロデューサーって、音楽を作る人であって、

僕は音楽を作る場にはいるけど実際手を動かす訳ではないんですよね。

僕も関わることに変わりはないので、

言葉で表すなら音楽プロデューサーってことになるんですけど、

あくまで進行管理をしたり方向性がずれないように確認したり。

そして、できたものを売るっていうのが僕の本業なんです。

松浦
それが大変なんだよねー。

四角
大変ですよー!でも僕はそれが得意だったんです。
多くの音楽プロデューサーは、

 『作るなら作る、売るなら売る』って感じで関わり会うことがなかなかないんですけど

僕の場合はどっちも関わるっていうスタンスでそれが独特だったんですよね。
ただ、松浦さんとのコンビネーションだと、松浦さんが完璧なものを作っていただけるので

僕も僕のできることをちゃんとしないとって、売ることを集中的にやってこれたんですよね!

松浦
まさにそうだねー!


2人の出会いは?

小松
もともとの2人の出会いはどういった感じだったですか?

松浦
初めはね、CHEMISTRYのときだったんだよね。
僕が曲を書いたんだよね!

四角
CHEMISTRYですね!

CHEMISTRYのファーストアルバムの

「The Way We Are」ってみなさん知ってますか?

その中の一番最後の「Motherland」という曲を松浦さんに作曲していただいたんです。

 

僕はその頃若手で駆け出しだったんですけど、CHEMISTRYの担当をしていたんです。
ファーストシングル「PIECES OF A DREAM」がミリオンセラーになって、

「Point of No Return」「You Go Your Way」とどんどん売れていったんですけど、

その3曲が入ってるファーストアルバムの中で、

松浦さんが作曲した「Motherland」がなんだか他の曲とは違って、

リズムとかトラックとか当時のR&Bの中で明らかに最新の音だと思ったんです!

その頃一気に売れきてたCHEMISTRYの2人の人間らしさが出る曲を

どうしてもアルバムに入れたいっていう想いがあったので、

僕が大好きですごく血の通った歌詞を手がけることのできる

浅田信一さんという方に作詞をお願いしたんです。

その時に作曲ならば、松浦さんだ!と、お名前を聞いてその時初めて松浦さんを知ったんです。

それまで面識なかったんですよね。

松浦
そういう経緯があったのね!知らなかったなー!
あの頃、CHEMISTRYの楽曲ってものすごい数の応募があったんでしょう?

四角
そうなんですよ!

初めの頃は200〜300曲で、どんどん増えていって

1000曲まで膨らんだこともありました!

松浦
そうだよねー!

僕は普段サウンドプロデューサーだなら作曲することはあまりなかったんだけど、

何曲か作曲して撮り溜めておいた中のひとつが「Motherland」なんだよね。

あの頃は打ち込みのR&Bが流行ってたけど、

もっとオーガニックな感じでソウルミュージックっぽいものを

作りたいなーと思ってたんだよ。

四角
失礼ながら、当時「Motherland」で出会った頃は

松浦さんは作曲する方だと思ってました!笑
秘密の話なんですけど、実は僕が関わるアルバムの中で、

一番最後の曲が一番好きな曲なんです!
リスナーのみなさんが何気なく聞いてるアルバムの中でも

曲順はすごーく考えるんです。

曲の間の秒数も大事ですし、順番によって

伝わるメッセージが全然変わっちゃうんですよね。
僕はかなりの曲順フェチで、絶対一番最後に

「Motherland」にしようって即決しちゃうくらい大好きなんです。

小松
曲順フェチって初めて聞きました!でもそれくらい曲順は大事なんですよね。
 

 

 

 


もの作りの中でも

信頼関係が大事

四角
僕は15年レコード会社に勤めてたんですけど、

松浦さんと一緒の時が一番楽しかったです!

松浦
ほんとに?!それは嬉しいなー。
なんだか四角くんは「何考えてるんだろう?」って思うことがなかったんだよね。

色々クリアで裏表ないし、やったことはちゃんとしようって人だなーと思ったよ!
映画製作でも何でも言えることなんだけど、

誰か1人がえらいなんてなくて、みんなで集まってもの作りをしないと1人では完結できないんだよね。

1人でパソコンに向かったら出来るもの作りもあるけど、

そのパソコンのソフトだって誰かが作ったものだったり。

本当に1人で出来ることなんてないんだよね!

発想だって誰かに刺激を受けてるし、みんなで集まっていろんな叡智を持ち寄って何かを作っていくと、

1人で作るものとは別物が出来上がるはずなんだよね!ちゃんといい意味で。
それでね、みんなで持ち寄って…っていう時にそもそも信頼関係ができないとすごい難しいんだよね!
音楽を作る時もそうだし、ものを作るときの発想って身の危険を感じたりするとろくなものできないんだよね。

 〜 Go Ahead /平井堅 〜 ​
      世の中に僕の知らない音楽があるなんて

小松
次の曲はですねー。こちらです!


〜 Go Ahead /平井堅 〜


松浦
これかー!

これはね、世の中の人がゴスペルとか

言い出す前から僕はゴスペルが好きでゴスペルをやりたかったんですよ。
というか、あのね…
世の中に僕の知らない音楽があるなんてことが嫌で嫌でしょうがなくて
って思う頃があったんだよね。というか今もまぁそうなんだけど。
ゴスペルに出会って、ゴスペルは教会でちゃんとバンドでやるでしょう?

そういうのがやりたくて。
この曲は一度として同じ繰り返しがないままの作りになってるんだよね。

それがまたいいでしょ?

小松
世の中に自分の知らない音楽があるのがやだなんて…!
実は僕が松浦さんと出会ったのはこのCDなんですよ。

この曲は確かカップリングですよね?

A面というか、もう一曲が「ドシャブリ」っていう曲なんですよね。
僕はその頃、中学3年生だったと思うんですけど、

その「ドシャブリ」って曲を聴いて、

「なにこれ!めっちゃかっこいい!」って思ったんですよ!

CDなのに擦り切れるんじゃないかっていうくらい聴いてました!

松浦
えー、そうなんだ!
この頃は全然CDも売れてなくてどうしたもんかねって思ってた頃なんだけどね…

小松
いや、僕にはストレートに響きましたよ!

もちろん平井堅さんのことも大好きだったんですが、

なんだかとてもアレンジが耳に入ってきた瞬間だったんです!

他の曲を聞いていても歌とか歌詞が入ってくるんですがこの曲は違ったんですよね!
アレンジのかっこよさっていうか、新しさというものが

何かこう「かっけぇ!なんだこれどうなってんだ!」

ってかんじで自分の中で生まれて。
まさかそんな曲を作った方とこんな形で隣でお話をする時が来るなんて!と思っております。

松浦
いやいやそんなこと言って。

その頃からだいぶ経ってるじゃない。前は前だよね。
まぁ、とりあえずゴスペルがやりたかったんだよ。
ゴスペルバンドだから、どんどんグルーヴして

どんどん変化していくじゃない?ビルドアップしてさ。

 


落ちサビ前Movie

 

 

 

 

 

 

 



松浦
本当はこれをA面にしかたかったんだけどね。変わったことするのが好きだからさー。
当時から仲良しのディレクターと話してて、

「ドシャブリのほうがみんな知ってる感じで良さそうじゃないか」って言うから、

「いや、少し変わった感じのほうが良くないか?」なんて言い合ったんだけどね。そんなこともありました。

小松
…あ、そうなんですね!
ちょっと途中、曲に聴きいっちゃってて聴いてませんでした。すみません!笑

松浦
おいおい。笑
次に行こうか!

〜上を向いて歩こう
(Strings Ver. )/徳永英明〜
    余韻を追っかけてるんだよね。

松浦
これはね、そもそも歌がいいんだよ。

 

それでね、こういう時は何もしなくていいの。

小松
歌いいですね。何もしないっていうのはシンプルに?

松浦
そうだね。このときはそれぞれのブースで「せーの、どん」で始めてるんだよね。何も聴かず。
じゃあ何を聴いてるんだろうね?ってなるけど、あのね…余韻を追っかけてるんだよね。

小松
…え?なんすか、その新しい言葉!!!

松浦
えーっとね。ピアノの余韻、歌の余韻ってあるじゃない?

それぞれの音の響きを楽しみながら弾くんだよね。音の出るところの話なんだけど。
例えば、ソラシドって弾かないといけないなら、
ソ、ラ、シ、ドって頭の音を追っかけていくことにフォーカスしてしまって手順みたいになりがちなんだけど。

歩いてる時に、地面をこう踏んで踏んでそこの角を曲がって…みたいな感じかな?
音楽をやるときにそうはなりたくなくて。
こういう曲はとくに気にするよね。
徳永さんは徳永さんの息遣いがあって。

息を吸って声が出て、また吸って歌って…っていう息の余韻と声の余韻っていうのが、

その2つはおなじことなんだけど。

その繋がりと、自分のピアノの余韻がなんていうのかな…長ーく遊べるというか。
そういう余韻を、響きを聴きながら弾こうと思ってるんだよね。

そうすると、余韻をきれいにぽーんって聞けるようにど

のタイミングでどの音をぱーんっておこうかなって考えてるんだよね。
何言ってるんだろね?分かるかなー。
湖に、ずっとちっちゃい石を投げてる感じ?

「波紋きれいねー。あ、こっちにもきれいねー。あら、そことそこが出会ったのねー」みたいな。

小松
なにそれー!!ちょっともう一回!

松浦さん話ししてるうちに曲聴き終わっちゃったのでもう一回!

そのお話を踏まえて余韻聴きたい!!!


余韻Movie

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



松浦
もう一回だけ聴く?

僕ね、ピアノのペダルを踏みなおすゴンって音も好きなのよ。

それも音だと思ってるからそれも合わせて聴いてみて。

なんかさ、落としたら落ちちゃうようなものをずっと持ってて、

「おっと。おっ、あぶねあぶねー」って運んでる感じなんだよ。

小松
そう言われたらそう聞こえますけど!笑

松浦
それを優しく大事に上げたり下げたりしてさ。

曲が終わるまでずっと着陸はしないんだよね。

小松
また、ストリングスが素敵すぎる…!

松浦
弦は後から書くんだけど、鳴ってるつもりで弾いてるからね。後ろにいると思いながら。

小松
…(失笑)
いつも楽器の居場所が…なんて言ったらいいんだろ。

あなたは今ここ。はい、いいねー出てきてー。

はい、今は下がってー。みたいな感じが!

松浦
あー。そういうのが上手くできたらいいなって思ってるよ。

でもね、そういう音楽を録っているときにレコーディングエンジニアがそういうことを、

感性として持っていない人とやってるときは最悪!お前どこ聴いてんだよって感じになるな。
このときは長年一緒にやってる人だったんだけど、もう天才で申し分ないです。

やってるときからこの気持ちでやれるからね。


小松
そうなんですね。ありがとうございます!
では、次に行っていいでしょうか?!行ってみましょう!

〜Candy Rain / Sowelu〜
     隙間が好きなんですよ!

松浦
これかっこいいんだよ!うまくいってるやつね!
Soweluが久保田利伸の曲をカバーしてるんだよね。

久保田さんとは界隈が近いからあんまり身内っぽい人に

カヴァーってどうなのかと思ってたけど、本人もSoweluを褒めてたから大丈夫だったみたいでね。
ちょっとアシッドジャズ系とソウルミュージックを混ぜた感じっていうのかな。

バンドセットでやるジャズではないんだけど、ソウルミュージックにしてはハイブローな感じかな。

小松
ハイブローな感じですね!笑
なんかこのアレンジの、隙間って言うんですかね。

なんて説明したらいいかわかんないんですけど、

隙間が好きなんですよ!としか言いようがなくて。
どうすればいいの?!これなんて言うんだろう?!
とにかく隙間が好きなんですー!!

松浦
なに、ばかなの?笑

小松
いや、もうとりあえずもう一回聴いてみましょうよ。

隙間がすごいいい感じなんですよ!


隙間Movie

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 



松浦
こういうのやるときの隙間っていうか、前の松浦堂でどっかで話したと思うんだけど。
ポピュラーミュージックってグルーヴが大事って話ししたと思うんだよね。

とくにこういう曲をやるときって、そのグルーヴ感を崩すようなほどのことはしないほうがいいんだよね。

詰め詰めでやろうとしないでその中でちょいちょいいじるって言うのかなぁ?

やらなくていいことはやらないというか、気分で作るんだよね。

そのくらいの向き合い方でやってるかな。
演奏するときも同じかな。

わーってやっちゃうと詰め詰めになっちゃうから、

機嫌よくみんな好きに、弾いたり弾かなかったりするくらいのが

ちょうどいいんじゃないの?って感じ?

小松
なるほど。俺、めちゃめちゃ弾いちゃうんです!

松浦
それって弾いて出そうとしてるんでしょ?
弾いて出すんじゃなくて、
すでにあるので。のればいい。

小松
…誰かメモを!!!

松浦
みんな自分で何とかしようとするけど。
ほっといても空気もそこにあるし、風も吹くし、陽も出るわけですよ。

小松
あはははー!!!僕、一旦正座で聞きます!笑
(床に正座しながら)

松浦
なんだそれ。笑
まぁ、だから作り出さなくてもそこにあるので。
それのどこを自分で掬うかってことなのよ。

小松
そう…なんですね。そういうのを意識して聴くとすごいおもしろいですね。

松浦
だから全部を弾かなくてもいいってことはそういうことなんですよ。

小松
でもなんか、ちゃんと熱があるっていうか、

ひとつひとつのエネルギーはすごいありますよね!
みんなちゃんと気持ちがあります。音のひとつひとつに。

松浦
そうだね。その中で、押したり引いたりはしてるからね。

歩いてても何かを避けて歩かないといけないことがあるじゃん。

水溜りがあったら飛ぼうとかさ。

なんなら、水溜りがあったとしても時にはおりゃーって

踏んづけて水溜りに入っちゃうときだってあったりさ。

そういうときはそういうフレーズを弾くときもあるからねー!

小松
すごい。この曲についてももう少し話したいですが…もう一曲いいですか!

松浦さんがアレンジされた曲ではないんですが。

松浦
なになに?どうぞ。

〜Ticket to Ride / Carpenters〜

松浦
これね!

これはビートルズの涙の乗車券をカーペンターズがカヴァーしたやつね!
カーペンターズが1番売れてたのは70年代なんだけど、

僕は64年生まれなんでまさにちょうど洋楽を聴き始めた時代でね。

言ってみれば、この人たちの曲を聴いてこの仕事をしようと思ったんですよ。

もっというと、仕事にしようって思ったのは後の話なんだけど。
ビートルズ好きです、Ticket to Ride知ってます、ってときに

この曲を聴いて「同じ曲なのこれ」って思ったんだよ。
カレンカーペンターが歌うとこういう感じになるんだ、って思ったけど

普通に歌っただけじゃこうはならなくて、

それを作った人がお兄さんだか誰かしら居るってことじゃん?ってなってさ。

っていうことは、世の中にはビートルズのTicket to Rideを聴いて

「この曲をカレンが歌ったらこんな感じになって、いい曲になるじゃんか」

って思って人がいるんだ!ってなってさ!


え?じゃあ、だれにも聞こえてないけど、その人にはそれが聞こえてるの?ってなって。
すげえ!俺、そういう人になりたい!って思ったんだよね。
そんなことを思いながらいろんな曲を聴くようになったら、

「この人は何考えてるんだろう?」とか、新しいものを聴くときに

「なんでこの人にはこの音が聴こえたんだ?!」とか

「どうしてこうなったの??」っていう聴き方になっていったんだよね。

 

そうしたら、楽器と楽器の関係だったり、

突き詰めていったらひょっとしたら人間関係も関わってくるんじゃないかとか。

そうやって音楽は成り立ってるんだなって思ったら面白くなっちゃったんだよね!

 


小松
なるほど!

時間もあまりないですが、もっと分かりやすくて、みなさんに聴いてほしい曲があるんですが!

 〜Help / Carpenters〜 


松浦
Helpね!これはもう全然Helpじゃないよね!
この才能すごいじゃない!

小松
すごいですよね!カレンが歌うとこうなるなんて。でもカレンが歌うならこうですよね!

松浦
でも確かにHelpなんだよね。なんかおしゃれだよね。

ここはないなってところもあるけど、とりあえず最高だよね!言うことなし!

小松
最高ですね!言うことなし、意外に言いようがないです。

でもこれはこれでちゃんとHelpですよね!

松浦
そうそう!最高なんだけどちゃんとHelpなんだよねー。

…それでさ、どんな人が、とかどうゆうことなんだろうって思ってるうちに

それをやるのはアレンジャーであり、プロデューサーであり、

ってことなんだなーってことを知識として知るわけですよ。
そりゃ大変だ!ならなきゃ!って。それが小学校3年生くらいかなぁ。

小松
なるほど!笑
もう…はい。そうしたらなれちゃったんですね!

松浦
思ってみるもんだなって。

小松
いやいやいや!そんな簡単な話じゃないですよ!
しかも小学生って。

松浦
いやでもさ、ビートルズのHelpが好きでロックンロールが好きな人は、

なんでこんなことしちゃったんだろう?って思う人がいるかも知れないけど。

言い方悪いかもだけど、一方通行な聴き方しないで、

もっとフラットに「音楽だ」って聴き方をしちゃえば、これなんだ?!ってなるはずなんだよね。

小松
今、ものすごく刻みます。

松浦
なんだ?急に?!笑

小松
今の、コメントを!さらっと仰いましたけど、

音楽を基準に、って松浦さんはなっているってことですよね。

松浦
そうそう。あんまり先入観を持たずに聴きたいんだよね。

今ってなんかディテールを優先しがちで、

「松浦さん、ストーリーがちゃんとしてないとだめなんですよ」とか

言う人も居るけど、知らんがな!って感じなんだよね。

作ってる人はそんなことを考えてないから!ってね。

小松
あはははー!わぉ。笑

松浦
だってそんなこと言ったら、

シンガーソングライターで誰よりもどさ回りして誰よりも苦労して

誰よりもいじめられてきたやつがすごいみたいになるよね?

でも、そうじゃないじゃない?お父さんお母さんが健在であることはいいことじゃない。

もしそうじゃなくても、それはそう生まれちゃったんだもの。

それもあり!っていうふうにしようよー。って思うわけですよ。まぁそれだけじゃないけどね。

小松
はい…。なんかめちゃめちゃヒントがある気がします。

松浦
もちろん、いろんな人にいろんなことを知ってもらう為に、

ストーリーとかそういうディテールも大事だってこともあるよ。

さっきの話に戻るけど、小さい頃から興味を持ってしまった僕もいろんな話を聞くと、

人間関係が知れたり、ストーリーがグッときたりするんだよね。

だけど、それは音楽を聴いたあとで、「あぁ、そうか!」ってグッとくるわけで。
あんまり先にディテールを刷り込まれてしまうのはねー。

なんて言ったらいいか分からないけどさ。

誰かファッションリーダーがかっこいいって言っためっちゃダサいパンツを、

かっこいいらしいよってだけでみんなして履くのではなく、

ダサいものはダサいって言えるようになろうよってことですよ。

まぁ、音楽のそういうストーリーを知ることも楽しいんだけどね!

でもそれが先じゃないほうがいいかなぁ。

最初は何も言わないで!聞いたら教えて!ってなっちゃうなー。

小松
すごく…いろいろ発見がありました。ありがとうございます。
これ、あれですよね。がっつり喋ろうと思ったら朝までいけちゃうやつですね!

松浦
そうだね!朝にはなるだろうねー!笑
普通の人は飲みながら喋るやつだから。

小松
ですよねー!
まだまだ伺いたいですが、皆さんお腹も空いてきた頃だと思うのでそろそろお昼タイムにします!
そのあとはゲストをお招きしてますので、午後の部もお楽しみに!

aaa

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